転職事例

2026年度診療報酬改定の影響を見据え消化器外科専門医が決めた4月転職|MEC Station転職事例

40代男性消化器外科専門医

転職を考えた時期ときっかけを教えてください

病院の優先順位が変わっていった

転職を具体的に考え始めたのは、2025年春ごろです。転職前は医局に入り、K病院で消化器外科医をしていました。K病院は、地域の二次救急を担う中規模病院で、消化器外科の手術も一定数あって、私自身も中堅として、予定手術と病棟管理の両方を担っていました。
やりがいを感じて働いていたものの、病院全体として、高齢者救急の受け入れや入院管理、退院支援をより重視する方針が打ち出され、違和感を覚えるようになりました。もちろん、それ自体は地域医療に必要な役割で、病院の経営判断として理解できます。
しかし院内でも、手術よりも、入院管理や退院支援をどう整えるかの議論が増えていったのです。

「手術予定表の空白」——外科医として危機感を抱く

変化をはっきり感じたのは、消化器外科の手術予定表を見たときでした。以前は毎週複数枠あった予定手術が、少しずつ減っていったのです。
最初は一時的な調整だと思っていましたが、翌月、さらにその次の月と予定表を見るたびに、枠は減っていました。
私は、消化器外科医として15年近く手術に向き合い、手術の安定性、術後管理、合併症を減らすための判断を積み重ね、外科医としての価値を高めていったつもりです。
自分が専門医として、このまま症例数や手術経験を維持できるのか。
若手外科医に手術を教える機会を持てるのか。
その不安が強くなるにつれ、この病院に残り続けること自体が、リスクなのではないかと思うようになりました。

翌年4月入職から逆算して早めに動きだした

当時は医局に所属していて、すぐに転職という発想にはなりませんでした。派遣先を変えてもらう選択肢も、頭にはあって、医局内で異動できないかを考えました。
ただ、医局人事は自分の希望だけで決まるわけではなく、症例数の多い病院に空きがあるとは限りませんし、仮に一時的に希望に近い病院へ移れたとしても、数年後にまた別の関連病院へ異動もあり得ます。
そう考えると、医局内で派遣先を変えるだけでは、根本的な解決にならないかもしれないと思ったのです。
さらに当時は、翌年2026年度の診療報酬改定に向けての動きもちらほら出始めていて、急性期機能や救急、手術実績等により重点が置かれるのではないか、外科系の手術機能はより集約化に舵を切るのではないかという見方もありました。その流れも、転職を考える後押しになりました。

メックステーションを選んだきっかけを教えてください

「症例豊富」の一言では判断できなかった

私が求めていたのは、「症例豊富」「高年収」など、好条件の求人を探すことだけではありませんでした。
病院がどちらへ向かっているのかを知りたかったのです。
地域や医療圏の中で、外科機能の集約を目指す病院なのか、高齢者救急や病棟管理に重心を移していく病院なのか。そこを見誤ると、転職してもまた同じ悩みにぶつかると思っていました。

転職を決める前に相談できると感じた

メックステーションに目が向いたのは、医学生や研修医のころからメックの名前を知っていて、気になったのがきっかけです。サイト内の転職事例を読んで、年収や勤務日数だけでなく、診療科ごとの働き方や病院ごとの事情に踏み込んでいる印象がありました。
転職するかどうかを決めきれていない段階でしたが、求人を探す前に、まず自分の状況を整理したい。そう考えたとき、メックステーションなら相談しやすいのではないかと思いました。

メックステーションのキャリア相談を利用しましたか

春の相談で翌年4月入職までの道筋が見えた

キャリア相談では、まずメックステーションの担当コンサルタントに、自分の状況を細かく話しました。
K病院では手術枠が減ってきていること。医局との関係があり、すぐに退職するのは現実的ではないこと。自分が抜けることで、現在の外科体制に迷惑をかけたくないこと。家庭では、次男の小学校入学を控えていること。そうした事情を一つずつ伝えました。
「医局に相談して派遣先を変えてもらう選択肢もあるのではないか」
そこも含めて、担当コンサルタントに相談しました。
すると、「まずは医局内で動く場合と、医局を離れて転職する場合の違いを整理しましょう」と言われました。
その際、「医局内の異動であれば、関係性を保ったまま環境を変えられる可能性があります。一方で、次の派遣先や勤務期間を自分で決められないので、手術環境を重視して病院を選びたいなら、医局外の選択肢も見ておいたほうがよいでしょう」、という結論になったのです。
それぞれを確認して、コンサルタントから、「それなら、翌年4月入職を軸にするのが自然だと思います。急に穴をあける形にもなりにくいですし、ご家庭の区切りにも合いますよね」と整理してくれました。

診療報酬改定を病院選びの視点に加えた

私がK病院の変化を話すと、担当コンサルタントから「2026年度の診療報酬改定を前に、外科を含めた全身麻酔の手術件数を増やして、 より急性期に特化していく病院と、在宅や福祉施設との連携を強化して高齢者救急の受け入れを拡充していく方向に舵を切る病院があるとの声もあります。 転職するのでしたら、制度の変化も、流れの中で考えてみてはいかがでしょうか」
そう説明され、次に移るなら「どの病院が外科を続けるつもりなのか」まで見ていきたいと考えるようになりました。

求人提案の前に病院へ確認すべき条件を整理した

求人を出してもらう前に、自分の希望条件の優先順位も確認しました。
私は役職を上げて病院運営に深く関わるより、現場で手術に関わり続けたい気持ちが強くありましたが、求人票に「外科体制強化」「症例豊富」と書かれていても、実際にどの程度手術に入れるのかまでは読み取れません。
担当コンサルタントと相談して、年間手術件数の総数だけでなく、全身麻酔手術の件数、腹腔鏡下手術の割合、手術室の稼働状況、内科や近隣クリニックからの紹介導線について、病院側に確認するという流れになりました。
「病院側に確認して実態を見る」。
その手順が見えたことで、転職活動の軸がはっきりしました。

メックステーションの求人の質や量はいかがでしたか

条件も働き方も異なる求人を比較した

キャリア相談から1週間ほどすると、「方向性の違う求人を見比べたほうが判断しやすいと思います」といくつかの求人を提案されました。印象に残ったものをいくつか紹介します。

●候補1 I病院(市中病院/急性期)
年収:1,500万〜1,600万円程度
当直:月3回程度
メリット:消化器外科を強化する方針。予定手術や紹介症例の増加が見込める
懸念点:急性期病院のため、当直や緊急対応の負担は一定程度ある

●候補2 D病院(市中病院/急性期)
年収:1,600万円前後
当直:月2〜3回
メリット:年収や当直回数は希望に近く、通勤もしやすい。急性期病院として一定の手術症例もある
懸念点:欠員補充の色合いが強く、今後どこまで外科体制を伸ばすのかが見えにくい

●候補3 S病院(ケアミックス型病院)
年収:1,500万円前後
当直:月2回程度
メリット:当直負担は比較的抑えられ、病棟管理の体制は安定している。地域密着型の診療に関われる
懸念点:救急や病棟管理の比重が大きく、予定手術を継続的に確保できるか不安がある

並べてみると、同じ「消化器外科募集」でも中身は大きく異なっていました。多少忙しさが残っても、消化器外科を伸ばす方針がある病院のほうが、自分には合っていると感じました。
その後、夏にかけて追加の提案もあり、急性期病院からケアミックス型まで幅広く検討できました。

I病院は詳しく話を聞きたい求人だった

比較を進める中で、特に詳しく話を聞きたいと思ったのがI病院でした。
I病院は、同一法人で近隣に複数病院を展開しており、消化器外科に関しては、医師の法人内異動も含めて体制強化をはかり、法人内でのすみ分けをおこなっていく方針のようでした。それに加えて、もともと内科、救急、麻酔科との連携体制も強いとのことでした。
ただ、この段階ではまだ最終判断はできませんでした。まずはI病院を中心に、実際の雰囲気や外科体制を確かめたい。そう考え、担当コンサルタントを通じて応募し、詳しく話を聞いてみることにしました。

応募から転職決定までのサポートはいかがでしたか

見学と面接前に確認すべき条件を整理

夏、複数の病院見学と面接を進めました。面接前には、担当コンサルタントと確認すべき点を洗い出しました。自分から「手術をどれくらい任せてもらえますか」と前面に出しすぎると、扱いづらい医師に見えるのではないかという不安があったからです。
そこで、手術枠や他科との連携、紹介体制などは、事前に担当コンサルタントから病院側へ確認してもらいました。
事前に確認できたことで、見学当日は条件交渉ではなく、実際のチーム体制や現場の雰囲気を見ることに集中できました。

面接から退局まで不安な場面を相談できた

面接では、どこの病院も丁寧に話を聞いてくれましたが、特にI病院では、院長や外科部長と話せて、自分が担いたい役割と病院側の期待が近いと感じました。
I病院から内定通知が届くも、すぐに退職を伝えませんでした。
4月入職を目指す以上、所属していた医局への説明と前職での引き継ぎは避けて通れません。ここでこじれると、転職先が決まっていても、最後に大きな負担が残ります。
伝え方についても、担当コンサルタントと事前に整理しました。
結果的には、医局側もK病院の方針転換は理解していましたし、「消化器外科医として手術を続けたい」という理由は否定されず、感情的な対立もなく、退局と業務の引き継ぎができました。
3月末で前職を離れ、4月にI病院へ入職。とてもスムーズに転職できたと思います。

転職後の満足度はいかがでしょうか

4月入職。外科医としてのリズムを取り戻す

まだ、入職したばかりなので、病院のルールやチームの動きに慣れる大変さはありますが、予定手術のリズムが戻り、手術室に立つ時間は明らかに増えました。
手術室に立ち、術野を見て、若手と方針を確認し、術後の経過を追う。その一連の流れの中にいると、自分はやはり外科医なのだと実感します。

手術を続ける道筋が見える環境に移れた

年収は1,400万円から1,550万円に上がりました。I病院に入職してからは、診療報酬改定を控える中でも、消化器外科としての仕事が先細りしていく不安は小さくなりました。
もちろん、実際の診療体制は始まってみなければわからない部分もあります。ただ、I病院では、近隣に展開している同一法人内の病院からも消化器外科症例を受け入れる方針があり、内科や救急との連携も具体的に進んでいます。予定手術の相談や紹介症例の流れを見ていても、今後も手術に関わり続けられる感覚があります。
病院の方針が変わってから慌てて動くのではなく、早い段階で相談し、新年度入職を見据えて病院を選べたことはよかったと思います。

担当コンサルタントの一言

先生は、年収や勤務条件だけでなく、「外科医として手術を続けられる環境」を重視されていました。
病院方針の変化により、診療科の方針が変化する病院もあります。
今回は、求人票上の条件だけでなく、先生の手術経験を維持し、必要とされる環境かどうかを事前に確認しつつ求人をご提案しました。早い段階でご相談いただけたので、医局への説明や引き継ぎも含め、4月入職まで無理なく準備を進めることができました。

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