
転職を考えた時期ときっかけを教えてください
子育て期の制約。毎日異なる勤務先へ赴く負担
私は30代半ばの皮膚科専門医です。専門医取得後に出産を経験し、現在は大学医局に所属しながら子育てをしています。通常、私が所属する医局では専門医取得後、派遣ローテーションに乗って各地の関連病院で研鑽を積むのが通例です。しかし私の場合は、夫も多忙な医師であるため、共働きで育児を担う必要がありました。
幸い、医局は私の事情に配慮してくれました。「子どもが小さいうちに限り」という条件でローテーションからは外してもらい、自分で見つけた複数の非常勤先を掛け持ちすることで、週3日程度の時短勤務でキャリアをつなぐ道を選んだのです。
年収900万円。時短勤務の脆さに直面し「欠けると一気に崩れる」不安
外勤先は、どれも医局に了承を得て、自分で見つけたところです。「月曜日はAクリニック」「火曜日はBクリニック」と、日替わりで場所が変わるので、クリニックごとにルール、スタッフ、雰囲気が異なり、変化が大きく、そのストレスはありました。なにより心苦しかったのは、子どもの発熱で欠勤や早退が必要になったときは、複数の勤務先に迷惑をかけることでした。
その当時の収入は、年収にすると900万円前後。保育園の送迎可能な時短勤務だったので、表面上は回っているようでした。しかしながら、医局から承認をもらっているものの、「医局派遣での外勤」ではないため、「来月から常勤を雇うから」と、1カ所からでも言われれば、収入が大幅に減る脆さがあったのも事実です。
そのような不安を抱えながらも、違う環境で働く毎日は続きました。仕事終わりは、ぐったりと疲れ果て、次第に、「今の不安定な生活から抜け出したい」と考えるようになったのです。
メックステーションを選んだきっかけを教えてください
「退局」という大きな決断を前に、第三者の知見を求めて
「医局を辞めて、どこかの施設で時短の常勤になるしかないかな」。毎日違うクリニックを回る生活に限界を感じ、その当時は、漠然と「医局を辞める」ことが唯一の解決策だと考えていました。
もし、医局を辞めるのであれば、人生において大きな決断です。これまで配慮してくれた医局への義理もあり、一人で考えていても答えは出ませんでした。医師のキャリア全体を見据えて、適切なアドバイスをくれる相談相手が必要だと感じていたときに、『メックステーション』と出合いました。
『メックステーション』のサイト内では、女性医師のライフステージに合わせた支援事例が紹介されていて、興味を持ったのです。私の皮膚科専門医としての資格を活かしつつ、子育ての事情を両方くみ取った働き方がないものかと、登録を決めました。
メックステーションのキャリア相談を利用しましたか
退局・転職を急がさない提案
キャリア相談では、メックステーションの非常勤の求人に精通したエージェントが対応してくれました。まずは、自分の抱えているストレスと、将来への不安をすべて伝え、「医局を辞め、週3日勤務(時短)で働けないでしょうか」と相談してみました。すると、エージェントからは、意外な言葉が返ってきました。
「N先生、お子さまが数年後に小学校に上がれば、世間巷で言われている「小1の壁」に直面することも考えられ、そのタイミングで働き方を大きく変えざるを得なくなることも想定されます 。今、焦って退局という大きな決断をするべきではないかもしれません。むしろ、今は医局というバックボーンを維持したまま、負担を減らす選択肢を考えてみませんか」と提案してくれたのです。
たしかに、私の場合、医局を辞めたい理由があるわけではありません。むしろ医局側も、子育ての事情を汲んでくれていました。その繋がりを安易に切ってしまうと、将来の選択肢が減るリスクにもなります。エージェントの指摘は、焦る私を落ち着かせてくれました。
「非常勤先をひとまとめにする」負担を最小限に減らす戦略
エージェントは、「医局を辞めて常勤。もしくはこのまま耐える」という二択ではなく、「今の医局所属という身分を守りながら、環境を整える」という選択肢を提示してくれました。
「現在、複数の非常勤先を回っていますが、条件の合う一カ所に集約してみてはいかがでしょうか。もし勤務先を一つに固定できれば、スタッフとの信頼関係も築きやすく、家庭の事情による早退や欠勤にも理解を得やすくなります。年収を維持しながら、環境を安定させることが、精神的なゆとりをつくる近道ではないでしょうか」という提案だったのです。
「もし一カ所で週3日の時短勤務できるなら、それに越したことはない」と思いましたが、私自身でも非常勤先は自分で探した経験があったので、「週3日・時短勤務の皮膚科クリニックがこのエリアにあるのかな」と半信半疑だったことも事実です。
エージェントは、「N先生の専門医としての価値なら、条件に見合う勤務先を見つけられるはずです。少しお時間をください」とのことで、キャリア相談を終え、求人の紹介を待つことになりました。
メックステーションの求人の質や量はいかがでしたか
複数日×時短のポジションをエージェントが調整して提案してくれた
キャリア相談から2週間ほど経つと、私が住む関西某市内に所在する皮膚科クリニックXの求人を紹介してもらえました。このクリニックXは、もともと週1日・非常勤しか募集していなかったのですが、エージェントが院長の先生に直接かけあってくれたようです。
「週1日で働いてくれる非常勤の先生を3人で回すより、皮膚科専門医を持った一人の先生に週3日しっかりお任せする方が、私たちにとってもありがたいですね」と院長先生も納得し、いわば私が週3日勤務できるよう、ポストを調整してくれたそうです。
「そんなふうに求人を紹介してもらえることがあるのか」と、とても驚きました。私一人では、既存の求人を探し、応募するだけですから、「相談してよかった」と素直に思いました。
応募から転職決定までのサポートはいかがでしたか
「医局にいながら時短勤務」条件を共有してくれていたから面接はスムーズ
提示された条件は、平日週3日の勤務で、時間は9:00〜16:00。想定年収も900万円を維持できる見込みでした。理想的な条件に、すぐに見学と面接をお願いしました。
エージェントが事前に私の背景を丁寧に伝えてくれていたため、面接は非常にスムーズでした。院長からは、「医局に籍を置いたままで結構ですので、ぜひ当院で力を貸してください。数年後、お子さまが『小1の壁』を乗り越えるまでは今のペースで大丈夫ですから」と、温かいお言葉をいただきました。これまでの現場とは違い、一人の皮膚科専門医として、そして一人の母親として尊重されていると感じ、前向きな意欲が湧いてきました。
「医局復帰」も選択肢に残してくれたから、納得して非常勤先をまとめられた
私が抱える将来の不安についても、面接の場で院長に汲み取っていただきました。「N先生のお子さまが小学校に上がる際、学童の状況などでまた働き方が変わるかもしれません。もし将来的に医局の派遣先へ戻ることになったとしても、私たちはN先生の選択を尊重します。もし残っていただけるなら、その時また一緒に考えましょう」と言ってくれました。
この言葉に背中を押され、面接から数日後には複数の外勤先を整理し、クリニックXの非常勤として新しいスタートを切ることを決意しました。
転職後の満足度はいかがでしょうか
勤務先を1か所にまとめたことで、生活が整った
一番の変化は、日々のストレスが劇的に減ったことです。勤務先が1カ所に集約され、診療時間も9時から16時で固定されたことで、生活の見通しが立つようになりました。お迎えの時間から逆算して動けるため、家庭内での焦りも小さくなっています。
「目の前の診療に集中し、16時にはすっぱりと帰る」。子育て中の私にとって、このリズムが何よりの宝物です。
院長は子どもの急な発熱による呼び出しにも非常に寛容ですし、スタッフのみなさんも子育て中のこともあって、私を温かく迎えてくれています。時短勤務ではありますが、皮膚科専門医として任される部分はしっかりと任せてもらえています。充実した生活で、精神的なゆとりが生まれました。私は「ここなら続けられる」と感じていますし、精神的な負担はありません。
キャリアの選択肢を残せたことで、余裕が生まれた
年収は以前と同水準の900万円を維持できています。何より、医局との良好な関係を保てていることが大きな安心材料です。将来的に大学や基幹病院の常勤に戻るという選択肢を捨てずに済んだことで、キャリアの不安も解消されました。
クリニックXからは「もし将来的に常勤になりたいなら、いつでも歓迎しますよ」と言っていただいています。数年後、子どもの成長に合わせて医局に戻るのか、このままクリニックXの常勤になるのか。今は焦って決めるのではなく、このキャリアの余白を楽しみながら、日々の診療に邁進したいと思っています。
担当コンサルタントの一言
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