
転職を考えた時期ときっかけを教えてください
70代の両親の介護を見据え、
地元回帰を検討
転職を考えたきっかけは、両親が70代後半に入り、介護の必要性が見えてきたことでした。転職前の当時、私は関西の大学病院医局に所属する40代の神経内科専門医で、医局人事により大阪・京都・兵庫を転々とする生活を続けていました。加えて、当直やオンコール、夜間の呼び出しも頻繁で、オンとオフの境目が曖昧な働き方でした。そんな状況なので、実家には年に1回帰省できるかどうかでした。
まだ両親は健在なものの、いざ介護というタイミングがおとずれても、この多忙な生活では両親を支えられないので、働き方を変える必要性を感じていたのです。
年収1600万でも割に合わず
――40代で転職を決意
医局人事で派遣先される市中病院の各種手当や非常勤先の給与を含めると、年収は約1,600万円と、数字だけ見れば十分な額でした。しかし、当直やオンコールの頻度に加え、医局人事による異動の負担は大きく、時間単価に換算するとかなり安く、満足はしていなかったのです。
「このまま関西で医局の派遣先を回り続けてよいのか」「親の近くに戻って支えるべきではないのか」と自問するようになり、40代半ばで転職を真剣に考えるようになったのです。
メックステーションを選んだきっかけを教えてください
偶然の検索から始まった
Uターン転職の第一歩
空き時間にふと「愛媛 神経内科」と検索してみたところ、偶然『メックステーション』にたどり着きました。自分の経歴や希望条件に合いそうな求人がいくつか掲載されており、興味を持って登録しました。
メックステーションのキャリア相談を利用しましたか
神経内科医の求人状況の現実に直面するも、新たな提案に関心を持つ
「故郷の愛媛で神経内科専門医の求人を見たいです」
まずこのような希望を『メックステーション』エージェントに伝えました。すると「いくつかはご紹介できますが、率直に申し上げて、愛媛の神経内科は求人数が限られているので、神経内科だけに限ると、N先生の条件に見合う求人のご紹介に時間がかかると思います」と説明を受けました。
「やっぱりそうか」と思うも、続けて、「ただし地方の病院では、認知症患者さんの診療に長けた医師が慢性的に不足しています。N先生は神経内科がご専門ですから、内科全般に加えてもの忘れ外来を担当いただけるのであれば求人をご紹介できそうです」と提案を受けました。この説明に納得するとともに、続けて話を聞いてみたい気持ちになりました。
地元出身医師も驚くエージェントの情報力
故郷や出身大学が愛媛にあるとはいえ、私は初期研修から関西に出ていました。実習で大学の関連病院を見たことはありましたが、就職活動として病院を探すのは初めてでした。土地勘は多少あり、大きな病院名も知っていたので、実家から通えそうな病院を挙げて「ここで働けますか」とエージェントに尋ねてみました。すると「A病院はX大学の関連病院なので入局が必要です」「B病院も入局しないと厳しいと思います」「C病院はここ最近、内科系の求人がほとんど出ていません」と、私以上に詳しく病院の内情や求人状況を教えてくれました。愛媛県は決してメジャーなエリアではないだけに、その情報力には本当に驚かされました。
キャリア相談で自分が大切にしたい
希望条件が整理できた
私自身、医局関連の市中病院で神経内科だけでなく内科全般を担当していた時期もあり、その経験からか「絶対に神経内科だけに集中したい」という強いこだわりはありませんでした。最も重視したのは、両親の介護と仕事の折り合いをつけることでした。
エージェントとの相談の結果、優先すべき条件は、「実家から車で1時間程度の距離」「年収は下げない」「当直・オンコールなし」「できれば医局に入らない」といった内容にまとまりました。
これらの点を踏まえてエージェントと話し合うと、「愛媛内に限定したとしても、内科全般の求人は多数あるので、先生の希望に合いそうなものをいくつかピックアップします」と言っていただけました。
円滑な退局アドバイスで転職の道筋が
よりクリアになった
『メックステーション』担当エージェントから聞いた退局に関する話は非常に参考になりました。私自身、初期研修から数えて20年近く医局に在籍していたため、上司や同僚の退局を目にしてきました。そのため退局には時間がかかり、各所との調整を丁寧に行う必要があることは理解していたつもりでした。
しかし、転職活動と並行して退局を進める際の切り出す順番やタイミング、教授や医局長への伝え方・伝える順序、理由の述べ方などはデリケートな内容なので、細かく聞いたことはありませんでした。エージェントからその流れを教えてもらい、「退局していった先生方はこうした準備をしていたのか」と意外に思いました。退局は勤務医には見えにくい部分ですから、ときにトラブルの話を耳にすることもあります。
エージェントから「N先生はご両親の介護を理由に故郷へ戻られるので、比較的スムーズに退局できるのではないでしょうか」と言っていただき、さらに円滑な立ち回りの具体策を聞けたことで安心しました。
メックステーションの求人の質や量はいかがでしたか
当直の有無から診療スタイルまで
――5件の求人を徹底的に比較
相談から数日後、5件の求人が届きました。いずれも愛媛県内で、自宅から車で1時間圏内を想定できる距離にありました。
条件はそれぞれ異なり、「一般内科+もの忘れ外来」「一般内科のみ」といった診療スタイルの違いや、当直・オンコールの有無、それに伴う年収の差などがありました。
比較を重ねましたが、これだと決めきることはできず、最終的には3件の病院見学を依頼することにしました。
応募から転職決定までのサポートはいかがでしたか
帰省タイミングで病院見学を
調整してくれた
ちょうど3カ月後に愛媛県の実家へ帰省する予定がありました。それを話すと、エージェントから「何度も関西と愛媛を往復するのは大変でしょうから、帰省のタイミングで3件すべて見学できるように調整します」と提案していただきました。日程調整を一任できたことで、日々の診療に集中できて、非常に助かりました。
見学前のエージェントの一言のおかげで
落ち着いて面接に臨めた
3カ月後、帰省のタイミングに合わせて、2日間で3つの病院を見学しました。事前にエージェントから各病院の情報や印象を伝えてもらっており、「N先生はこれまで医局に所属し、第一線で活躍されてきました。その点をどの病院も高く評価しています。私自身も担当の方々とやり取りする中で“ぜひ来てほしい”という熱意を感じました。焦らず、落ち着いて受け答えしていただければ大丈夫です」と声をかけてもらいました。その言葉に励まされ、安心して面接に臨むことができました。
条件と雰囲気が気に入ったU病院を選択
実際の見学では、どの病院からも歓迎を受け、とてもありがたく感じました。転職で故郷に戻るからには、長く働ける職場を選びたいと考えていました。そのため最終的には、体力面も見据え、当直・オンコールなしで年収的にも満足できそうなU病院に決めました。他の病院も魅力的でしたが、条件の良さに加え、私と同じように他地域で経験を積んで戻ってきた医師が多く、雰囲気も自分に合うと感じたことが決め手となりました。
エージェントが窓口となり、おかげで退局もスムーズ
医局の先生方には両親の事情を理解していただき、そのうえで欠員補充のスケジュールの関係から退局日の相談をしました。その結果、退局は翌年3月、病院Uへの入職は4月に決まりました。トラブルなく、円滑に退局が決まりました。その間、病院Uの受け入れ準備の手続きがありましたが、担当エージェントが「この日までに書類を用意してください」など採用担当者との間に入り調整してくれたので、大変助かりました。さらに家探しについてもサポートを受けることができ、感謝しています。
転職後の満足度はいかがでしょうか
当直・オンコールなしで年収2000万円に
収入増
前職は当直込みで年収1,600万円でしたが、転職後は当直・オンコールなしの週5日勤務で年収2,000万円となりました。さらに実家まで1時間の距離で暮らすようになり、心身ともに以前よりも充実しています。
もの忘れ外来を担当できて専門性を
生かせる
現在は一般内科に所属し、内科全般を診ています。週1コマではありますがもの忘れ外来を担当し、神経内科専門医としての臨床経験を維持できています。当直やオンコールはなく、非常勤勤務に行く必要もなくなりました。以前のような慌ただしさはなくなり、落ち着いた生活を送れています。この環境であれば長く働けると感じています。『メックステーション』に相談して本当によかったと感謝しています。
担当コンサルタントの一言
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