記事作成日:2023/02/16

記事更新日:2025/05/01

【合格体験記】2022年第50回総合内科専門医試験(医師歴11年目 A先生)

2022年の第50回総合内科専門医試験。今回は見事一発合格されたA先生へのインタビューを通して、合格者が語る総合内科専門医試験の位置付けや合格に向けた苦労についてインタビューをお届けします。



【今回お話いただいたのは…】

総合内科専門医 A先生


  • 2011年 私立大学医学部卒業。卒業後、某大学の医局へ入局。

  • 2020年 循環器内科専門医 資格取得

  • 2022年 某県離島地域の病院で勤務開始。僻地医療に関する啓蒙活動を行う。

  • 2022年 総合内科専門医資格取得



 


2025年度総合内科専門医試験対策


 


総合内科専門医とは、自分を証明するための資格


ー 先生のキャリアプランにおいて、総合内科専門医試験がどういった位置付けか、またなぜ必要だったか教えてください。


A先生:


私は卒業してすぐに大学の医局に入ったのですが、入局後も国内留学をさせていただきながらキャリアを重ね、そうした中でサブスペシャリティの資格も取得しました。


もともと最終的には僻地医療をやりたいなと思っていました。都市部に医師が集まっている一方で、都市部以外の地域には医師が少ないという問題に対する啓蒙活動とか、そうしたものを凄くやりたいなと。
そうした今後のキャリアを考えるなかで、もっと人の役に立てる地域があるのではないかと思って全国に幅を広げて探し、最終的には現在勤務している病院を選びました。


自分が今まで生活していた場所とは違う場所へ行くというのは、結局ある程度自分自身を証明することが必要で、そうした意味でも資格というのはやはり大事かなと思います。
また、私の場合は最短でサブスペシャリティの資格を取っていますが、こうした点もまた同様に大事だと思っています。
地域を代表して発信していくには、しっかり資格を持って、役職をいただいて、発言できる立場になることも重要だと考えたためです。


また、現在私が勤務するような病院では、指導医がいるかどうかという点も重要です。
指導医の人数に応じて雇える内科専攻医の数が変わってきますし、そしてそれは病院自体のレベルを上げることにもつながります。これも総合内科専門医資格を取るメリットと言えるでしょう。


周辺離島を含めた医療圏で、来年から緊急カテーテル治療を行うことができるのが自分だけになります。
こうした環境のなかでは他の科を見なければならない状況も想定できますので、自分自身の勉強のためという意味でもこの資格を取ることを決めました。


 


ー 自分を証明するための資格という点ですが、どちらかというと一緒に働く医療従事者や病院向けの意識ですか?


A先生:


もちろん一緒に働く医療従事者や病院向けという意味もありますが、一方で患者さん向けにも同じことが言えるかもしれません。


私自身の感触として、患者さんご自身が病院のホームページなどで担当医の情報をチェックしたりとか、意外と見ているなという印象です。


もちろん地域によって違うと思いますし、また必ずしも専門医資格を持つ医師だけが選ばれるというわけでは無いでしょうが、患者さん向けという意味においても何か自分を証明できるものを持っておくのは大事だと思います。


 


臨床業務との両立に苦労


ー 総合内科専門医試験を目指す上で、大変だったことや悩んだことがあれば教えてください。


A先生:


臨床業務との両立に苦労しました。


 


ー それはどのように解決されましたか?


A先生:


業務との両立は常に意識していました。具体的には出勤前に勉強時間を確保していた他、早く帰れた日の夜や外勤・当直で時間が空いたタイミング、休日などでも勉強時間を捻出していました。
特に大学病院勤務時は、拘束時間が長い一方で意外とスキマ時間を見つけることもできたので、その時間を試験対策にあてていました。


 


ー 多忙を極める臨床業務との両立については受験された多くの先生からも聞かれた声でした(※試験後に実施したアンケートより)。先生はその中でどのようにモチベーションを維持されましたか?


A先生:


正直なところ、個人的には結構楽しかったと感じています。
昨年まではスペシャリストよりだったこともあり、他の科の勉強をするのは国試や研修医以来で、そうしたことも刺激となりました。
また単なる試験勉強という意味だけでなく、今回勉強した内容がその後も自分の中に残るように、出題されなそうなところも臨床に必要だと感じたところは掘り下げて勉強していました。


これはやはり僻地医療をやっていきたいという気持ちが強いことも要因だと思いますし、それがまたモチベーションに繋がったと感じています。


 


試験の難易度は必要以上に難しい


ー 第50回総合内科専門医試験を受験難易度について、率直な感想をお聞かせください。


A先生:


難易度はかなり難しく、その領域のスペシャリストでも悩むようなレベルの問題も出題されているように感じました。
ただ、自己採点より大幅に点数が良かったので、かなりの削除問題があったのではないでしょうか。
採点しないサーベイランス的な問題がかなり含まれているのか、下駄を履かせたのかは分かりませんが。


 


まとめ


2022年の第50回総合内科専門医試験について、A先生の合格体験談をお届けしました。
A先生には忙しい臨床のなかでインタビューにお答えいただき、大変ありがとうございました。


この他、合格を掴むためのアドバイスとして、「過去問やセルトレなどかなり難しくて焦りますが、皆と同じ事をしっかり時間をかけて勉強することが大切だと言えるでしょう。」とも、インタビューの中でお答えいただきました。


ドクスタマガジンで公開したDr. 孝志郎の記事でも「どのような方向性で対策をしていくかの重要性が指摘されています。


2024年の第52回総合内科専門医試験の受験を予定されている方は、ぜひ参考になっていただければ幸いです。


2025年度総合内科専門医試験対策


 

関連のおすすめ記事

2024/05/20

2024/06/05